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市民球場の味、52年の歴史に幕
カープ直営、選手も愛用のレストラン

2009.2.24

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間もなく半世紀あまりの営業を終える、広島市民球場2階のレストラン

 広島市民球場(広島市中区)2階のレストランが、27日に閉店する。広島東洋カープ直営で、球場が開設した1957年から営業。赤ヘルナインが親しみ、一般客にも愛された味は、球場とともに52年の歴史に幕を下ろす。

 カープの歴代タイトル受賞選手をたたえるパネルや、歌手の奥田民生さんが2004年の市民球場ライブで使った「カープ坊やギター」を飾った店内は、半世紀を歩んだ味わいを醸し出す。

 調理場は選手の食事も手掛け、ナインが来店することもあった。OBで野球評論家の山本一義さん(70)は「ステーキ肉や大盛りのカレーライスの味は忘れられない」と新人時代を懐かしむ。

 3月にオープン戦4試合を残すが、スタッフは新広島市民球場(南区)への引っ越し準備に取りかかる。新球場では、直営店の一般向け営業はなくなる。常連客の伊藤正宏さん(44)=中区土橋町=は「ここで栗原(健太)選手に会えたこともある。庶民的な雰囲気が好きだった」と店じまいを惜しむ。

 勝利を願った「カツカレー」などは姿を消し、メニューは日替わり定食とホットコーヒーだけ。残り4日間、昼食は午前11時半から午後1時半まで、喫茶は4時まで営業する。(山本修)