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さらば「市民球場」
銘板撤去 思いは夢の器へ

2009.4.1

Photo
取り外される「広島市民球場」の銘板=31日午後5時半(撮影・天畠智則)

 半世紀余りの歴史を刻んだ広島市民球場(中区)で31日、球場名の銘板が取り外された。市民や関係者が別れを惜しんで作業を見守った。

 銘板は1980年に更新された2代目として、正面の外壁に掲げられてきた。1文字が縦1・3メートル、横1メートルのステンレス製。作業員が作業車で高さ19メートルまで上がり、1文字ずつロープにつるし、正面玄関前に下ろした。

 そばで市民たち約50人が写真を撮影したり、思い出を語り合ったりしていた。36年勤めた球場の管理事務所をこの日去る、隅広久子さん(61)は「感動を与えてくれてありがとう。ご苦労さま」と目を潤ませた。

 市は今秋をめどに球場を解体する一方、戦後復興の証しとしてスタンドの一部を保存する計画を描く。銘板は、南区に完成したマツダスタジアム(新広島市民球場)での活用を検討する。

 広島市民球場。市民やファンの熱い思いとともに歩んできた名前は1日、新球場に引き継がれた。(水川恭輔)