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旧球場の跡地をどう生かすか―。まちづくりを考える若狭さん(左端)たち5人が意見を交わした夢・トーク(撮影・福井宏史)
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「議論が不足 市民参加を」
2009ひろしまフラワーフェスティバル(FF)2日目の4日、広島市中心部のまちづくり団体や芸術家たちでつくる「広島文化会議」が、旧球場の跡地活用を話し合う「球場跡地・夢・トーク」を開いた。市が決めた利用計画で街のにぎわいは生まれるのか―。会議メンバーたちが広島の未来を熱く語った。
平和公園ブロックの「明日の広場」ブースを会場に、シンポジウム形式で進行した。市が計画する折り鶴展示施設について、会議の中心メンバーで中区の会社社長若狭利康さん(53)たち五人が「保存より折る行為に意味がある」「文房具に再生してはどうか」などと発言した。
「芸術家が滞在して活動する場も一つのアイデア」と提案したのは、南区の音楽評論家東琢磨さん(45)。南区の自営業石丸良道さん(58)は「多彩な文化を発信して人が集まる広場に」と主張した。
会場脇では、12通りの跡地利用策を挙げて来場者に賛否をアンケートした。3、4の両日で約900人分が集まり、市民広場▽子ども・家族連れの遊び場▽スポーツ関連施設―の三つでは賛成票が目立ったという。
夢・トークで、5人は「今は市民の総意がなく議論不足」との考えで一致し、市民参加の検討委員会設置を訴えた。時折、強い日が差す中で3時間のトーク。若狭さんは「市民の意見が跡地の行方を決める。とにかく声を出そう」と締めくくった。 (武内宏介)
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