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旧市民球場跡地利用 具体化検討費を再提案へ
広島市、年度末まで閉鎖延期

2009.9.4

 旧広島市民球場(中区)跡地利用計画で、市が、25日開会の市議会定例会に補正予算案を再提案する方向で調整していることが3日、分かった。本年度当初予算から削除された「計画具体化の検討費用」。10月末を予定した旧球場の閉鎖は本年度末まで延期し、必要となる管理運営費も計上する。

 計画具体化の検討費用は、3月の定例会で削除された予算案と同額の1930万円。緑地や広場の整備内容を検討し、イメージパースを作成する。平和記念公園など周辺施設との回遊性向上について技術的検討も進める。

 市は当初、球場の閉鎖後、今秋にも解体工事に着手する予定だった。しかし、関連予算の削除で計画具体化の検討が進んでない現状では、早期の解体着手は難しいと判断。旧球場の閉鎖時期を本年度末まで延ばし、イベントなどでの活用を続ける方向である。ただ、検討作業の進み方次第では、解体着手の前倒しも視野に入れる。

 市の利用計画は、旧球場跡地を中心とする5・5ヘクタールを活用。緑地公園を整備し、折り鶴展示施設(折り鶴ホール)を配置。球場スタンドの一部を残すほか、劇場などの構想も描く。

 計画をめぐっては、市議会に集客力や折り鶴ホールの必要性への疑問が根強い。市議会は3月の定例会で、一般会計当初予算案から具体化の検討費用を削除する一方、保存対象となる一部スタンドの耐震診断や、測量費用などは認める修正案を賛成多数で可決した。(滝川裕樹)