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旧球場跡地の活用策探る 中区でシンポ
理念やソフト議論

2009.9.7

 旧広島市民球場(広島市中区)の跡地活用策を考えるシンポジウムが6日、中区の県立美術館であった。都市計画を研究する大学教授やイベント制作の専門家が、跡地が球場に代わる求心力を持つために、必要な理念やソフトの展開を話し合った。

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旧市民球場の跡地活用策を話し合うパネリストたち

 旧広島市民球場(広島市中区)の跡地活用策を考えるシンポジウムが6日、中区の県立美術館であった。都市計画を研究する大学教授やイベント制作の専門家が、跡地が球場に代わる求心力を持つために、必要な理念やソフトの展開を話し合った。

 広島国際大の石丸紀興教授や中国博報堂の北野尚人執行役員、中国新聞社の山本一隆副社長たち7人がパネリストを務めた。

 石丸教授は、恒久平和実現という理想の象徴を目指す広島平和記念都市建設法を挙げ、「跡地計画を法の理念に基づくまちづくりの一つとして位置付けるべきだ」と主張した。

 跡地を広場や折り鶴展示施設とする市の利用計画案に対し、県観光連盟の百々隆雄次長は「折り鶴施設は神聖な場所となりそう。そこで自由な創造活動ができるだろうか」と懸念を示した。

 旧球場解体に反対したのは、中国放送の門田大地プロデューサー。「広島の昭和の貴重な遺産であり、全体を残すべきだ。原則として野球使用に限定する規制を緩和すれば、いろんなアイデアが出てくる」と指摘した。

 シンポは、岡本太郎の巨大壁画「明日の神話」の誘致活動に取り組んだ有志が再結集した広島文化会議準備会(代表・竹沢雄三元市現代美術館副館長)が主催し、約40人が参加した。話し合った内容は、市に文書で提出するという。(藤村潤平)