広島市議会の建設委員会は14日、旧広島市民球場(中区)跡地利用計画の具体化検討費を可決した。ただ、3月の定例会で本年度当初予算案から、この費用の削除に動いた3会派の議員が退席。16日の本会議採決で可決されるかどうかは流動的な要素が残っている。
委員長を除く8人で採決。市民連合2人、市民市政ク1人、共産1人の計4人が賛成した。自民新政ク2人、政和ク1人、公明1人の計4人は退席して棄権した。
退席した自民新政クの木山徳和氏は「市の説明では不十分な点があり態度を留保した」と説明。公明、政和クの議員は、議案への賛否が会派で固まっていないことを退席の理由に挙げた。
採決に先立つ質疑では、退席した議員が「折り鶴ホールは再考すべきだ」と主張。賛成した議員は「市民に早く具体的なイメージの提示をした方がよい」と訴えた。
利用計画の具体化検討費は、3月定例会で削除されたのと同額の1930万円。緑地や広場の整備内容を検討し、イメージ図を作る経費に充てる。平和記念公園などとの回遊性向上についての技術的な検討も進める。
木山氏は、具体化検討費について、3月定例会で削除に動いた自民新政ク▽政和ク▽公明▽爽志会―の4会派で修正案を協議する意向を示した。(滝川裕樹)
|