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防寒対策をして熱い声援を送るカープファン(撮影・今田豊)
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広島東洋カープの地元開幕戦があった30日、2年目のシーズンを迎えたマツダスタジアム(広島市南区)は、待ちかねたファンの歓声に包まれた。野村謙二郎新監督の地元初勝利はお預けとなり、冷え込みも厳しさを増したが、スタンドは熱気にあふれた。
「大事な一戦。絶対勝つぞ」。私設応援団「広島カープ倶楽部(くらぶ)」の広島大2年近藤大介さん(20)=東広島市=は初回、右翼2階のパフォーマンスシートで声を張り上げた。トランペットの音が、待ってましたとばかり呼応した。
スタンドは日暮れから冷え込みが増した。追い打ちを掛けるようにカープは劣勢。「寝ソベリア」で横になっていた広島市東区の理容業吉田親弘さん(52)は「気持ちは熱いんだけど」と貸し毛布をかぶった。今季新たに設けられた掘りごたつ式の桟敷席では、安佐南区の会社員兵頭崇志さん(21)が「寒さを吹き飛ばして」と選手に向け声を振り絞った。
四回裏、代打・小窪哲也選手の適時二塁打で追い上げるとスタンドはヒートアップ。その後は好機を生かせなかったが、安芸区の矢野南小5年行友拓人君(11)は「球場全体が見渡せて楽しい」。南区の主婦岸田領子さん(34)は「開幕を待ちこがれていた。先は長いので、頑張ってほしい」と期待を込めていた。(松本大典、浜岡学)
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