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最後の公式戦を終えた旧広島市民球場。海田高ナインがグラウンドに頭を下げた(撮影・今田豊)
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プロ野球や高校野球の会場として親しまれ、今月末に閉鎖予定の旧広島市民球場(広島市中区)で28日、最後の公式戦があった。1957年7月のオープンから数々のドラマの舞台となった広島球界の聖地が、半世紀を超す歴史に幕を下ろした。
ラストゲームは高校野球の春季広島県大会広島東地区リーグ戦。海田が加計に23―0で五回コールド勝ちした。午後2時13分に試合終了。惜別のサイレンが鳴った。最後にマウンドにいた海田の島本健太郎選手(17)は「ここで投げる夢がかなってよかった」。加計の西本典普監督(60)は「将来、生徒たちがこの試合を酒のさかなにしてくれたら」と目尻を下げた。
同球場は26日の広島市議会本会議で廃止条例案が否決される一方、可決された修正予算案には解体経費が盛り込まれた。県高野連の桧山秀夫広島東地区代表理事(49)は「球児のあこがれの場所。壊さないなら今後も使わせてほしい」と話している。 (友岡真彦)
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