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旧球場跡地、一大イベント地帯に
賑わいづくり研が広島市に提案書

2010.5.1

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提案書をまとめた賑わいづくり研究会の最終会合

 旧広島市民球場(中区)跡地の活用策を考えてきた「賑(にぎ)わいづくり研究会」(座長・金井宏一郎広島商工会議所前副会頭)は30日、隣接する広島グリーンアリーナなどを含む中央公園全体43ヘクタールを「一大イベントゾーン」とする提案書を市に提出した。

 研究会の最終会合が30日、市役所であった。提案書では、複数の催しを同時開催できるよう43ヘクタールをまるごと「一大イベントゾーン」に設定。集客力を高める具体策として、「イベント特区」的に規制緩和を図り、営利目的の企画や物販を随時できるよう求めた。イベントを誘致する官民の運営組織の必要性も指摘した。

 博覧会や世界の芸術祭、舞踊祭を数年おきに開くよう例示。季節ごとの催しには大道芸大会、ビアガーデン、花火大会、ファッションショーを挙げた。一方、市の跡地利用計画で保存対象とする球場ライトスタンドは「イベントの支障になる」と保存に否定的な見解を示した。

 金井座長は「全国に例のない楽しめる空間を都心につくり出せる、との結論を得た。市がどう実行するかが鍵となる」と語った。

 市都市活性化局の片平靖局長は「具体的なアイデアをもらった。個々の提案については総合的に検討し、にぎわいづくりに結びつけたい」としている。市は、研究会の提言内容をホームページ(HP)で公開している。(野田華奈子)

<賑わいづくり研究会> 旧広島市民球場跡地を中心とする一帯のにぎわい創出について、民間の視点で提言してもらうため、市が2月に設置した。経済界や旅行業界などのイベント事業のエキスパートや市の担当者たち8人で構成。これまで計6回の会合を開き、跡地や周辺で実施するイベントと運営手法について具体的な議論を重ねた。