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トラックの荷台に積み込まれるグラウンドの芝
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広島市は28日、年内に解体を始める旧市民球場(中区)のグラウンドの芝と土を、市内の小中学校や公園へ譲渡する作業を始めた。旧球場の思い出を子どもや市民に持ち続けてもらうのが狙い。
希望する36校と公園14カ所。28日は小中学11校の教諭たちが球場を訪れた。業者が縦135センチ、横37センチに切り取りロール状に巻いた芝を、教諭たちがトラックに積み込んだ。土は土のう袋にスコップで詰めて持ち帰った。
五日市南中(佐伯区)は、芝を16平方メートル分と土を1立方メートル譲り受けた。教諭たち3人が学校まで2往復した。正面玄関脇に芝と土を使って球場を再現するメモリアルコーナーを設ける。萩原融教頭は「球場は広島のシンボルであり、郷土愛を育てるのに有効だと思う。生徒や地域の人たちと大切にしたい」と話している。
市は11月8日までに譲渡を終え、同月中旬以降に解体作業を始める予定でいる。(野田華奈子)
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