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ジョディ・ウィリアムズ氏
(米国の地雷禁止運動提唱者・1997年受賞)
50年生まれ。大学卒業後、米国のエルサルバドル政策反対の市民運動などに参加。92年、非政府組織(NGO)の国際連合組織「地雷禁止国際キャンペーン」を設立し、代表に就任。97年2月に調印された対人地雷全面禁止条約の成立を推進した。
現在、世界は危機的状況にあります。人類は多くの試練に直面しています。しかし、同時に希望と劇的な変化を生み出す好機でもあります。核兵器廃絶の機運が高まりつつあるのを感じます。
米国とロシアが世界に存在する核兵器のほとんどを保有していることから、両国が核軍縮を推進するための協議を始めたという事実は非常に重要です。けれども政府だけでは変化は訪れません。核兵器廃絶の取り組みを支持していることを自国の政府に知らしめるよう行動を起こすことは、世界中の人々の責任です。2010年はこの意味で非常に重要な年です。誰もが声を上げ、NPT再検討会議が成功するよう政府に圧力をかけなければなりません。
核兵器廃絶は可能です。しかし、ただじっとして他の人がやるのを待っていてはいけません。自分は何もせず「活動家がやってくれる」と言っていてはいけなのです。私たち一人ひとりが、自分が住みたい世界を求めて努力する必要があります。私の求める世界は核兵器のない世界であり、そのためにあらゆる努力をするつもりです。あらゆる人が、自国の政府に核廃絶推進の努力をするよう強く求めてください。
核兵器は、地球上の生命にとっての最大の脅威です。核兵器拡散や核兵器の使用が現実の脅威となっています。どんなに小さな行動にも意義があります。それが変化を引き起こします。自らの役割を果たしましょう。