中国新聞社
被爆者104人の証言動画公開 緊迫の表情発信、NPO編集 '10/7/31


 ▽元長崎放送の故伊藤さん撮影

 被爆証言を音声などで収録し続け、昨年3月に72歳で亡くなった元長崎放送記者の伊藤明彦さんが撮影した104人分の動画が8月1日、ホームページ(HP)「被爆者の声」で公開される。被爆65年を機に、HPを運営するNPO法人被爆者の会が、字幕や音声を加えて編集した。

 ▽HPであす

 2006年11月〜09年1月にビデオカメラで撮影した349人のうち、当時1〜32歳の104人分をまず公開する。1話10分程度。安佐南区の元小学校長米田進さん(70)は、舟入(現中区)で入院中に被爆。看病していた母親とともに、大やけどした看護師に助け出された体験を語っている。

 茨城県牛久市の村上啓子さん(73)は爆心地から約1・7キロの自宅で被爆。父は左肩に大けがをし、母は右目を失った。「戦争には勝者も敗者もない」と訴えている。

 被爆者の会理事長の古川義久さん(55)=埼玉県所沢市=は「まとまった形で被爆証言を見られるようにした。動画だと表情やしぐさが分かり臨場感が伝わる」と狙いを説明している。

 「被爆者の声」はhttp://www.geocities.jp/s20hibaku/ (増田咲子)

【写真説明】被爆者104人分の証言動画のサイト。8月1日に公開される



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