中国新聞社
海外から県外から 若い力が訴える、考える '10/8/6

 ▽オバマ氏母校の米高校生2人、ドーム前で核廃絶署名活動

 オバマ米大統領の出身校、ハワイ・ホノルルのプナホウ学園の高校生2人が5日、広島市中区の原爆ドーム周辺で核兵器廃絶の署名活動をした。

 広島女学院高(中区)との平和交流のため、先月末から滞在する3年生クリスティーナ・マイヤーさん(17)と、エリザベス・ウシゴメさん(17)。

 2008年から活動する「核廃絶!ヒロシマ中高生による署名キャンペーン」実行委員会の同高、盈進高(福山市)の生徒と約4時間、署名を呼び掛けた。

 マイヤーさんは「世界中の人が8月6日のために広島に来ていることを知り、印象的だった」。実行委員長の広島女学院高2年川島宏美さん(16)は「この経験を持ち帰り、高校生にできることがあるとみんなに伝えてほしい」と話していた。

 プナホウ学園は、中国新聞の定期連載「ひろしま国 10代がつくる平和新聞」の呼び掛けに応じて集まったオバマ大統領の広島訪問を求める子どもたちの手紙100通の翻訳に協力するなど、平和活動に熱心に取り組んでいる。(金崎由美)

 ▽沖縄・盛岡の中学生ら25人、幟町中生徒と平和学習

 広島市中区の幟町中の生徒が5日、同校を訪れた沖縄市と盛岡市の中学生たち計25人と平和学習交流をした。アニメ観賞や意見交換を通し、平和の大切さについて考えた。

 全校生徒約300人は被爆後に医薬品を届けたスイス人医師の生涯を描いたアニメ「ジュノー」を観賞。制作したNPO法人モーストの津谷静子さん(55)からその経緯などを聞いた。イランの毒ガス被害者たちも参加。父親が被害を受けたアリ・ハテリ君(11)は「化学兵器の犠牲を出さないよう手をつなごう」と呼び掛けた。

 その後、同中の平和実行委員会の約20人は両市の生徒と、原爆や米軍基地などについて意見交換。平和を守るための取り組みについては「友達に優しくするなど、できることからやる」などの声が出た。

 実行委員長の幟町中3年中岡梨緒さん(15)は「平和について考え続けたいとあらためて思った」。沖縄市の宮里中3年与儀真亜子さん(15)は「それぞれ地元で起きた過ちを二度と繰り返さないよう、後世に伝えていきたい」と決意していた。(増田咲子)

【写真説明】<上>核兵器廃絶を求める署名活動をするマイヤーさん(中)と、広島の高校生 <下>意見交換を前に発表する広島、沖縄、盛岡市の中学生



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