中国新聞


働く母支援 増える利用
ハローワーク福山 昨年開設のマザーズコーナー


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絵本やぬいぐるみがあるマザーズコーナーで担当職員(手前)の説明を聞く利用者

 ▽850人登録 4割が就職

 ハローワーク福山(福山市東桜町)は、子育てと仕事を両立させたい女性向けに昨年5月開設した「マザーズコーナー」の利用状況をまとめた。この1年間で対応した計850人の4割余りが就職。長引く不況で逼迫(ひっぱく)した家計を支えようと、連日多くの主婦が詰め掛けている。

 コーナーは昨年5月26日、東桜町の県民文化センターふくやま1階にオープン。職員2人が予約で対応し、利用者は情報提供を受けた事業所については書類選考なしで面接試験に臨むことができる。一画には絵本やぬいぐるみを備えている。

 ハローワーク福山業務部によると、5月末までに求職者として登録があった850人のうち、375人がパートで就職した。内訳は、レジ打ちなど「事務系」が6割、商品管理や検品など「軽作業」が3割で、その他は飲食店員や店頭販売員が中心という。

 月別では、年末から相談件数がじわりと増え、1月は最多の133人が新規で訪れた。2月以降も新規求職者は毎月70〜80人台で推移しており、0〜2歳の乳幼児を連れて相談窓口を訪れる人が特に目立つという。

 今月に入り利用を始めた市内の元保育士女性(26)は「以前の仕事では定時を確保するのが難しい。業種は問わない。家計の足しになるよう、少しでも早く働きに出たい」とベビーカーを傍らに懸命に資料をめくっていた。

 コーナーを充実させるため、ハローワーク福山は企業回りを強化し、近く福山商工会議所の広報紙などを通じて求人情報の提供を呼び掛ける方針。浜田知明業務部長は「希望が少しでもかなうよう、細やかな相談体制を整えたい」としている。(門脇正樹)

(2009.7.8)

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