中国新聞


常勤産科医1人増
大田市立病院近く3人態勢 不妊治療外来も開始


 大田市立病院は14日から、産婦人科の常勤医師が1人増の3人態勢となる。12月ごろから、大田圏域(大田市、邑智郡)で初めてとなる不妊治療の専門外来も開く。同病院が10日、市議会全員協議会で明らかにした。

 赴任するのは、益田市で産科クリニックを開業する寺戸博文医師(51)。看護師不足で昨秋から、クリニックでの分娩(ぶんべん)扱いを中止していた。市立病院によると、同医師は分娩扱いできる県内の病院への転職を希望。人材紹介会社を通じて大田市立病院に決まった。不妊治療も担当する。

 市立病院の分娩扱いは、産科医1人の時期に里帰り出産を制限していた昨年度で年間245人。病院側は「産科医2人でもぎりぎりだっただけに心強い。3人態勢だと外来待ち時間も短縮できる」と話している。

 また、外科医のうち1人が今月末、残る2人も来春に引き揚げる意向を広島大から通告されている問題で、岡田和悟院長はこの日「外科医2人態勢では過重だ。外科医と消化器内科医を募集しているが、まだ応募がない」と報告した。(馬場洋太)

(2009.9.11)

【関連記事】
分娩制限を解除 大田市立病院産婦人科(2009.2.21)
分娩扱い月20件に制限 産科医師減の大田市立病院(2008.6.22)
月間分娩扱い数制限 大田市立病院(2008.4.22)
産科医師、大田圏域1人の恐れ 市、出産受け入れ制限検討 (2008.3.7)



子育てのページTOPへ