中国新聞


三次の学校耐震化率77%
市教委調査県内最高 来年度88%以上目指す


 三次市内の小中学校の建物で一定の耐震性がある施設の割合は77・9%と、県内市町で最高だったことが、同市教委の調べで分かった。基準に満たない学校施設の耐震化工事を進め、2010年度末には88%以上にする計画だ。

 調査は、市内全39校の校舎や体育館86棟を対象に実施。今年4月1日現在、67棟が建築基準法の基準を満たすか、耐震化対策を終えていた。耐震化率は県内平均の50・6%を上回った。市教委は「校舎の建て替えが比較的進んでいたため」としている。

 市教委によると、建物の強度などを表す構造耐震指標(Is値)が基準(0・7以上)を満たさず、耐震化策が必要なのは小中15校19棟。震度6強以上で倒壊の危険性が「高い」とされる0・3未満が8校8棟、倒壊の危険性があるとされる0・3以上〜0・7未満が10校11棟あった。

 本年度は三次小、三和小の耐震化工事を実施。甲奴小など5校の設計もし、来年度着工する。11年度以降は十日市小などを予定している。老朽化が進む三良坂小は新築を含めた協議が地元で続いているため、その推移を見て決める。

 教育企画課は「災害時には避難所にもなるので、できるだけ早い時期に改善したい」としている。(見田崇志)

(2009.10.18)

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