中国新聞


滞納給食費 教職員に督促ノウハウ
福山市教委 11月校長研修会


 福山市教委は11月、市立小の滞納給食費の徴収に向け、校長を対象にした債権回収研修会を開く。市内全78校の滞納額は8月末で564万円に上る。教職員が督促のノウハウを学び、徴収率アップを目指す。

 講師は債権回収を専門とする民間企業から招く。電話や郵送、戸別訪問時の督促のポイントを学ぶ。保護者との交渉術や、教職員の役割分担もアドバイスを受ける。校長は、学んだ技術を職員会議などで教職員に伝える。

 市公立小学校長会の教育調査委員会の調べでは、滞納額は8月末時点で564万円に上る。2006年8月末より約100万円多い。同委員会は、特定の世帯が長期間滞納し額面が膨らむ傾向にある、とみる。

 給食費は担任教諭が毎月児童から集め、校長が市学校給食会に支払う。滞納分は電話や戸別訪問で保護者に納付を要請する。なかには、保護者が言い訳を繰り返して逃れたり、「給食費を払うぐらいなら子どもを学校に行かせない」と断ってくる事例もあるという。

 6月に子ども手当の支給が始まり、各校は保護者に手当からの納付を呼び掛けた。しかし、校長会の山崎武志会長(多治米小校長)は「子ども手当で滞納が減った話は聞かない」という。市教委学校保健課は27日、10月に始まる子ども手当の2回目の支給に合わせ、再度保護者に催告状を出すよう学校に通知している。(迫佳恵)

(2010.9.29)

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