中国新聞


4小中で4棟耐震化
廿日市市教委 市立校対象
屋内運動場や校舎


 廿日市市教委は本年度、大野東小屋内運動場の建て替えや宮島小・中校舎の補強など、市立小中4校計4棟の耐震化を進める。事業費は7億4400万円。いずれも市教委の調査で震度6強の地震で倒壊の危険性が高いと判定された。4棟の工事が終了すれば市内の学校施設の耐震化率は66・4%となる。

 大野東小屋内運動場は1966年建設。耐震強度が低いことに加え、児童数の増加で手狭になったため3億8500万円かけ建て替える。鉄筋2階建て1170平方メートルで本年度内に完成の予定。現在の施設は解体する。

 一貫教育校の宮島小・中校舎は宮島小校舎として75年に建設。2億9千万円かけて校舎を耐震壁や鉄骨で補強する。工事中は元宮島中校舎で授業する。

 他の2棟は67年建設の七尾中武道場と70年建設の佐伯中特別教室棟で、耐震補強工事を実施。さらに玖島小体育館は来年度の補強工事着手に向け、実施設計に入る。

 2009年度の市教委調査で、市立10校の計12棟が震度6強で倒壊の危険性が高いとされる耐震指標(Is値)0・3未満だった。昨年度は3棟で耐震化を実施した。

 市教委教育総務課は「東日本大震災後、校舎の安全性への関心が一層高くなっている。計画的に耐震化を進めていきたい」としている。(村上和生)

(2011.5.6)

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