中国新聞


卸センターが託児所
広島市西区、9月に開設
共同で子育て支援


 広島市西区商工センターの卸業者でつくる協同組合広島総合卸センター(231社)は9月、商工センター内に共同託児所を開設する。保育所に入所できない待機児童の増加を受け、卸業者たちが従業員のため協力して開設を決めた。広島労働局によると、協同組合による託児所の設置は珍しいという。

 共同託児所は、卸センターが所有する2階建てビルの1階部分約190平方メートルを改装して開設。保育所などを経営する社団法人もみのき会(佐伯区)に運営を委託する。

 定員は50人で、0〜6歳児を受け入れる予定。半数は、卸センターの組合員である卸業者の従業員たちが割安な料金で利用できるようにする。他の半数は、一般に開放する。日曜、祝日を除く午前7時半〜午後6時に子どもたちを預かり、平日は午後7時半までの延長も検討する。

 託児所の開設は、待機児童の増加が背景。卸センターは昨年11月、組合員の卸業者など計280社の従業員を対象にアンケートを実施し、待機児童の増加で産休後の復職時に子どもをどうすればよいか困っている、などの女性従業員たちの声が寄せられた。

 卸センターは、組合員の卸業者は中小企業が多く、単独では託児所の開設が難しいため、共同託児所を設けることにした。保本正義専務理事は「組合員企業の従業員たちが働きやすい環境をつくり卸団地のイメージを向上させて、企業誘致にもつなげたい」としている。(三浦充博)

(2011.6.3)


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