中国新聞


島根の吉賀高、町内の小学校と連携
高校参観や生徒派遣など


   

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吉賀高の教諭(左から2人目)の指示でスイートピーを液体窒素に浸す六日市小の児童

 島根県吉賀町の4中学校と中高一貫教育を実施している吉賀高(同町)は、連携の対象を町内の小学校に広げる取り組みを始めた。児童を高校に招いたり、生徒を母校の小学校へ派遣したりして、高校の魅力を伝える。

 活動の第1弾として10日、六日市小の5年生11人を高校の理科室に招いた。中高の理科教員が指導役になり、超低温での物体の変化や物の見え方を確認したりする実験に取り組んだ。

 超低温での実験では、スイートピーをマイナス196度の液体窒素に浸し、変化を観察。花が固まり、触るとバラバラに崩れる様子を見て児童たちは歓声を上げていた。水尻峻作君(11)は「科学の実験って楽しい。将来は吉賀高で勉強したい」と目を輝かせていた。今月中旬にかけて、町内の全小学校を対象に同様の教室を開く。

 16日には、高校生が児童と一緒に給食を食べたり、遊んだりする「ふるさと給食体験」を初めて開く。高校3年生36人が、出身の小学校に出向く。

 児童や生徒の移動に使うバス代などは、県教委が中山間地域や離島の高校を対象に行う「魅力化・活性化事業」を活用する。(石川昌義、黒田健太郎)

(2012.2.15)


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