中国新聞


発達障害の専門家採用 小中学校巡回し助言
三原市教委、2012年度から独自策


   

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 三原市教委は2012年度、発達障害のある児童や生徒への指導方法を専門的立場から助言する特別支援教育相談員1人を採用する。市独自の事業。市立の全小中学校を計画的に巡回し、実態把握や教員への指導を強化する。

 相談員は、臨床心理士などの有資格者を対象に公募する。全40校で支援が必要な子どもの特性を把握し、個別の対応方法を教員に指導する。保育所や幼稚園、市子ども発達総合相談室と連携し、対象幼児の円滑な就学も支援する。

 関連予算を開会中の市議会定例会に提案。可決されると4月に公募を始める。5月から非常勤職員として週3日勤務する。

 これまでは国の事業として、05年度から大学の研究者など外部専門家の協力を得て巡回相談をしてきたが、日程調整が難しく巡回日が限られるという課題があった。

 一方、学校側の要請による訪問件数は07年度の51件から10年度は94件になるなどニーズは年々、高まっている。

 学校教育課は「発達障害の特性は専門家でないと分からない部分もあり、連携を強め教育に生かしたい」と説明している。(鴻池尚)

(2012.3.7)


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