中国新聞


通学路で児童の事故続く
安佐北区亀山の交差点で4件


   

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パトロール隊に見守られ、事故現場の交差点を渡る児童

 広島市安佐北区亀山7丁目の国道191号の平和台団地入口交差点で、児童が巻き込まれる交通事故が続いている。25日には、3年女子児童が車に足をひかれて軽傷。同じ場所で2007年、09年、11年にも児童が車にはねられた。住民は登下校の見守りを強め、28日にはガードレールや陸橋設置を求める要望書を同区役所などに提出した。

 現場の交差点には28日の登下校時、地元の亀山学区シニアウオーキングパトロール隊のメンバー8人が立った。亀山小児童に声を掛け、往来を見守った。

 安佐北署によると、25日午後3時35分ごろ、下校中の女子児童が、横断歩道を渡っていて車に右足をひかれ、10日間のけがをした。同署は道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで捜査中だ。

 現場は同小の通学路になっている。しかし、市道からの見通しが悪く、片側1車線の国道を渡る際に信号待ちするスペースも狭い。

 同小では児童874人の大半が、交通量が多く歩道が狭い191号を登下校する。別の団地のひろしま勝木台に住む児童約300人は、事故現場を含め交差点2カ所を渡る。

 住民やPTAから改善要請はあるが、同区役所によると、ガードレール設置や歩道拡幅にも用地取得が必要な場合が多く、すぐには難しいという。同区役所は「警察、学校と早期に協議して安全対策を考えたい」とする。

 同小では28日、児童に横断歩道の渡り方をあらためて指導した。仲野睦子校長は「通学路はできるだけ安全なルートにしている。指導を繰り返すしかない」と苦悩をにじませる。パトロール隊メンバーで、地元の上大毛寺町内会の浜田昭法会長(70)は「二度と事故が起きないよう、低学年の下校時を中心に複数人が立つようにしたい」と気を引き締めた。(有岡英俊)

(2012.5.29)


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