中国新聞


空き店舗を図書室に
基町地区、「世代・国籍超え利用を」


   

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ほのぼの文庫基町で本を手に取る子どもたち

 広島市中区基町地区の住民が18日、地元の市営基町ショッピングセンターの空き店舗を活用した図書室「ほのぼの文庫基町」をオープンした。著しい少子高齢化とともに、外国人も多く住む町。住民たちは、世代や国籍を超えて集える拠点にと意気込んでいる。

 ほのぼの文庫は元宝石店を改装し、40平方メートルに本棚や読書用のカウンターを設けた。絵本や図鑑など小中学生向けを中心に約400冊を置く。市立中央図書館や市民団体から寄贈を受けた。うち約100冊は基町小から借りた中国語の本だ。

 管理、運営は基町小PTAや地区の社会福祉協議会メンバーを中心にした19人の運営委員会が担う。当面は毎週木曜日の午後4〜6時に開館。開館日は今後徐々に増やし、本の読み聞かせ会なども開く計画だ。

 住民たちは5年前、ほのぼの文庫の向かいに高齢者の立ち寄り所を開設した。今回は「幼児も高齢者も、日本人も外国人も集える場を」と1年前から準備してきた。開設資金は市の外郭団体の助成金を充てた。空き店舗は市が無償貸与した。

 この日、開所式があり、運営委員会の徳弘親利委員長(71)が「多文化共生のまちづくりを進めたい」と宣言。子どもたちが早速、地域住民に見守られながら本を広げていた。(田中美千子)

(2012.8.19)


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