中国新聞


体罰根絶へ手引書
岡山県教委が作成 指導力強化も促す


   

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岡山県教委が作成した体罰防止ハンドブック

 県教委は、教育現場での体罰の根絶に向け、体罰の事例や防止法をまとめたハンドブックを作成した。1万4千部を県内全ての国公私立小中高などに配布している。

 基本的な考え方として「体罰は人権侵害で子どもとの信頼関係を崩し、学校不信を招く」と強調している。また体罰を正当化する誤った考え方が根強く残っているとして、教職員に人権意識を高め、指導力を磨くよう求めている。

 事例集では全国大会常連の運動部顧問が主将の生徒の頭をたたき、厳しく叱った後、生徒が不登校になったケースなど県内外の14事例を紹介。対策として科学的な根拠に基づいた部活動指導や生徒とのコミュニケーションの必要性などを指摘している。

 一方、体罰には当たらない事例として、授業を妨害する生徒を注意し、腕をつかんで姿勢を正したケースなども紹介している。

 A4判、39ページ。県教委生徒指導推進室は「各学校単位でも研修会を開いて、体罰防止を徹底してほしい」としている。(永山啓一)

(2013.8.26)


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