中国新聞


耐震化率、15年度末に95% 呉の小中学校
市教委、補強工事前倒し


   

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耐震補強工事が進む両城小(呉市三条)の校舎

 呉市教委は、小中学校の耐震補強工事を前倒しし、2015年度末までに耐震化率95%に高める。昨年11月策定した計画では75%と定めていた。広島県内での耐震化ラッシュが一段落、業者にも余裕ができ設計の発注がしやすくなると判断した。

 市教委によると、ことし4月1日現在、小中学校の校舎や体育館は計247棟あり、うち90棟が耐震化が必要。15年度末までに学校統合などで使わなくなったり取り壊したりする6棟を除き、70棟を耐震補強し、14棟を建て替える予定だ。

 これまでの計画で本年度は7棟、14、15年度の2年間で14棟の耐震補強を実施するとしていた。新たな計画では、本年度分は変更せず、14、15年度で63棟と大幅に上乗せした。このため耐震補強は15年度末で完了する。

 建て替え計画も一部変更する。本年度から15年度までの計3棟は変えず、16〜20年度としていた残りの11棟の完了時期も19年度に早める。

 15年度末の耐震化率は95%になり、19年度に100%になる。

 ことし4月1日現在の耐震化率は63・6%で、全国1782の公立小中学校設置者中1658位。全国平均88・9%から大きく遅れている。都道府県で最下位だった県の平均68・6%も下回る。

 市は14年度以降に実施する耐震補強工事の実施設計費6900万円を、11日開会の市議会定例会に提案する本年度一般会計補正予算に計上している。(柳本真宏)

(2013.9.5)


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