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三原の河口にイノシシ

Photo
西野川河口を器用に泳ぐイノシシ

 親からはぐれ? 泳ぐ

 十八日午後一時五十分ごろ、イノシシ一頭が三原市港町の西野川河口を泳いでいるのを市職員が見つけた。一時は通りがかった市民ら約三十人も川岸から見守り、消防車やパトカーも出動する騒ぎに。人影を見ては左岸、右岸を行ったり来たりした後、上流に向かって逃走。約三十分後、約六百メートル離れた宮浦橋付近で姿を消した。

 目撃した市農林課職員によると、イノシシは体長約八十センチで二歳前後とみられる。同課が三原署と地元の猟友会、市消防本部に連絡した。

 「新聞で読んだけど、本当に泳いでいる」「早く川岸に上がれば」。市民らの声をよそに、ひとしきり泳いだイノシシは、川の中央部に設置された導流堤(幅約五十センチ)にはい上がり、すたこらさっさ。消防車が川沿いに追跡したが「サイレンを鳴らすわけにいかず、交差点で信号待ちしている間に見失った」(同本部)。

 農林課によると、本年度に入って市内で捕獲されたイノシシは百六十九頭(十一月十四日現在)で、昨年度とほぼ同じペース。前田茂隆課長は「上流の山林によく出没する。親からはぐれ、迷い出てきたのではないか」とみる。

 市中心部でイノシシの出没騒ぎがあったのは一九九八年四月以来。その時は、西宮町の神社に現れ、参拝客にかみついたりした。