広島市佐伯区の9カ所で避難勧告解除

'99/7/10 朝刊

 広島市は九日午後六時、豪雨による二次災害を防ぐため、佐伯区 内の十一カ所に出していた避難勧告のうち九カ所の勧告を解除し た。これで勧告が残っているのは、五日市町下小深川の二カ所の計 五十九世帯、百五十人となった。

 勧告が解除されたのは、観音台三丁目や屋代三丁目など九カ所の 五百七十四世帯、千八百六十一人。市は土石流などの恐れについて 「好天が続き、今後も大雨になるとの予報がなく、当面、危険はな い」と判断した。

 解除されなかった下小深川の二カ所は、表土が削れて岩がむき出 しになっていたり、雨で緩んだ土砂が山肌に残っている。このため ネットなどの防護措置や土砂を取り除く必要があり、解除を見送っ た。

 被災者約六十人が避難している五日市町上河内、河内小学校では 午後八時四十分ごろ、二カ所を除いて避難勧告が解除されたとのフ ァクスが市から入った。しかし、家屋の多くが全半壊や土砂流入な どで住めなくなった荒谷地区などでは、家に帰れる状況ではなく、 引き続き避難生活を強いらそう。


HomeMenuNext