豪雨被災者 精神的に不安定な状態

'99/7/13 朝刊

 豪雨災害の被災者や子どもを対象に、広島市が心のケア対策とし て実施している相談で、大人からは不眠を訴える声が目立ち、子ど もたちも精神的に不安定な状態に置かれていることが分かった。

 市は安佐南、安佐北、佐伯の三区で実施中の健康相談のほか、九 日には精神科医などによる相談を避難所になっている佐伯区内の小 学校で行い、三十八人が悩みを打ち明けた。子ども向けには五~十 二日、安佐北、佐伯両区の五小中学校に窓口を設けたところ二十二 件の相談があった。

 その結果、被災によるストレスや避難生活による環境の激変で、 不眠や腹痛などを訴える人が多かった。

 小中学校での相談では、子どもたちは家族が離れて暮らす寂しさ や転校、転居の不安などを打ち明けた。家族を失った子どもへの接 し方に関する教員からの相談もあった。

 市精神保健福祉センターは「被災から一段落した一~三カ月後 に、ストレスから心身のバランスを崩す症状が出始める。話を聞い てもらうことで解決するケースも多いので、気軽に相談を」と呼び かけている。


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