豪雨の流木 野積みで悪臭/東広島市 '99/7/16 朝刊
▽2ヵ所に250トン 住民から苦情
六月二十九日の集中豪雨による流木約二百五十トンが東広島市内の 二カ所に野積みされている。市の処分場ではわずかしか焼却できな いため、流木は増える一方。周辺には腐臭が漂い住民から苦情が出 ている。
同市西条町田口、東広島運動公園の野球場建設予定地に百八十 トン、同町上三永のごみ焼却施設・賀茂環境衛生センター内に六十五 トンが置かれている。ほとんどが松食い虫被害で伐採された松で、黒 瀬川などの河川敷や橋のたもとなどに流れ付いていた。
市は豪雨翌日の三十日から、流木を同センターへ持ち込んだ。焼 却炉の木の処理能力は一日四トンに対し、回収量は一日十数トン。とて も処理が追いつかない。泥にまみれた流木が腐り始め、市に「腐臭 で窓を開けられない」との苦情が住民から寄せられている。
現在の野積み分を片づけるだけで二カ月以上かかる。そのうえ、 まだ民有地などには流木が残っている。市維持課は「今後も、回収 要請は増え続けるだろう。早急に処理策を打ち出したいが、抜本的 な対策は今のところない」と頭を抱えている。
【写真説明】東広島運動公園の野球場建設予定地に野積みされた流木の山