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'13/11/26

ごみ減量進まず袋の値上げも



 東広島市のごみの減量が思うように進まない。市は啓発活動を強めているが効果は乏しく、排出量はほぼ横ばいだ。市は現状のままでは、減量に有効とされるごみ指定袋の値上げをせざるを得ないとみる。

 環境への負荷と市の財政負担を減らすため市はごみ減量を重要施策と位置付けてきた。成果を挙げたいと、ことしから啓発活動を強化している。分別や減量目標を書いた「ごみブック」を3月に全世帯に配り、10月までに小学校などで出前講座を約30回開いてきた。

 だが現実は厳しい。4~10月のごみ処理施設への家庭系ごみの搬入量(安芸津地区を除く)は1万7149トンと、前年同期比0・2%減にとどまる。

 市民1人当たりの1日のごみ排出量は、2011年度に増加に転じて984グラムとなり、12年度も変わっていない。11年に有識者たちでつくる市環境審議会が「15年度までに900グラム以下に抑える」との目標を示し、減量には指定袋の1・25~4倍の値上げが有効と市に答申している。

 答申通りに引き上げると、容量やごみの種類で1枚当たり4~10円の現行価格は5~40円になる。

 市は、減量が進めば値上げを避けられるとして啓発を強めたが、今のままでは目標達成はおぼつかない。12年度を基準にした場合、8・5%もの減量が必要だ。

 市は来年度半ばに環境審に減量の状況を報告。その後、値上げするかどうか判断する。市廃棄物対策課は「生ごみの水切りが最も効果があり、減らす余地はある。市民に協力を呼び掛け続ける」と力を込めている。




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