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'13/11/30

飲酒絡む不祥事絶えず 広島



 前日に看護師が飲酒運転で摘発されたことが発覚した安佐市民病院(広島市安佐北区)で、29日もまた飲酒にまつわる不祥事が明らかになった。内科部長の男性医師(43)が酒の臭いをさせたまま診療していた。市病院事業局によると、内科部長は10月1日、「勤務態度不良」として多幾山渉院長から口頭注意を受け、同月末に依願退職した。繰り返されるトラブルに、市民は一層厳しい視線を向けている。

 同事業局によると、「勤務時間中に酒の臭いがする」。同僚の医師が異変を病院幹部に伝えた。多幾山渉院長の聞き取りに、男性医師は「(部長室で仮眠した際)、明け方の4時に飲んだこともある」と認めたという。

 同病院は激務や論文執筆のため、泊まり込む医師が少なくないという。同事業局の山本正己事務局長は「(男性医師が)酒を飲んだのは勤務時間外と判断している。院内で飲んだ事実だけでは、処分できなかった」と説明。公表しなかったことも「間違っているとは思わない」という。

 人命に関わりかねない医療現場の不祥事。同事業局の受け止めと患者の不安の大きさには、隔たりがある。

 松井一実市長は29日の記者会見で、同病院の男性看護師が飲酒運転で摘発された問題について「再発防止に向けた面談後に起きた問題で遺憾だ。倫理意識の徹底を続ける」と陳謝した。

 飲酒運転で摘発された市職員は本年度3人。組織を挙げてうみを出し切り、自らを律する態度が求められる。

【写真説明】職員の飲酒絡みの不祥事が相次ぐ安佐市民病院




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