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この人に聞く 平和構築にどう取り組みますか '06/7/30

 ▽まず研究成果HP発信 広島大平和担当副学長 谷口雅樹さん(57)

 広島大は今月から、平和関連の研究や事業を統括する平和担当副学長を設置した。被爆地にある大学として、研究成果などの情報を国内外に広く発信する。初代担当の谷口さん、どんな活動を展開しますか。(藤原直樹)

 ―担当を置く狙いは。

 広島大は大学の理念の一番目に「平和を希求する精神」を掲げ、多くの研究成果も挙げてきた。ただ、これまでは教授らが個々に研究し、内外から見えにくかった反省がある。平和構築の実効性を高めるため、全学挙げて研究を深め、情報を発信できる体制にした。

 ―何に取り組みますか。

 研究、教育、社会貢献の幅広い分野に取り組む。まず今年秋、放射線障害の研究をはじめとした平和に関する研究内容を一覧できるホームページ(HP)を立ち上げる予定でいる。国内外の平和構築の研究に役立ててもらい、研究者同士が連携して新たな研究を始めるきっかけになれば幸いだ。

 ―学生にはどうアプローチしますか。

 授業などを通して平和への関心を高めたい。平和科学は文系も理系も関係ない。数年後には学生みんなが平和科学に関して学べる科目を作り、平和構築を担う人材を輩出していく。

 ―研究や事業でどんな成果を出したいですか。

 被爆の研究で言えば、原医研の科学的データと、文書館が持つ当時の資料を照らし合わせて研究することで、被曝(ひばく)線量や環境汚染の実態解明に役立ちたい。事業ではノーベル平和賞受賞者の講演会を広島市で開く計画で、年一回程度の継続的なイベントに育てたい。

 ≪メモ≫平和担当副学長は、今月1日付で設置された。谷口氏を含めて広島大の教授ら6人で構成する平和希求委員会が、事業方針などを決定する。 (写真説明)広島大平和担当副学長 谷口雅樹さん

【写真説明】たにぐち・まさき 1987年に広島大理学部助教授、91年教授。大学院理学研究科長を経て、昨年5月から理事・副学長。専門は固体物理学。東広島市在住。


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