関連ニュース
NYから平和の歌声 '06/8/7

 ▽広島ゆかり歌手ら4人 米市民に訴え

 【ニューヨーク5日田城明】被爆六十一年を迎えた広島原爆の日に合わせて五日、米国各地で核兵器廃絶や戦争防止を訴える平和集会が開かれた。ニューヨーク市では、同市の本願寺仏教協会などの主催で「世界平和デー」を開催。原田真二さん(47)ら広島ゆかりの歌手や演奏家四人が米国のミュージシャンらとともに反核・平和への強いメッセージを米市民らに訴えた。

 午後八時(日本時間六日午前九時)からリバーサイド教会の大聖堂であった平和集会には約七百人が参加。イスラム教、キリスト教、仏教、ユダヤ教、神道の各代表のあいさつに続いて安芸高田市出身の歌手真木洋介さん(59)が英語で「一本の鉛筆」を披露。広島市東区在住のギタリスト長野文憲さん(59)もオリジナル曲「オラシオン(祈り)」を静かに奏でた。

 呉市出身のシンガー・ソングライター田中ルミ子さん(49)は、「夏の朝」の英語バージョンをしっとりと歌い上げた。広島市出身で同じシンガー・ソングライターの原田さんは「被爆地で生まれ育った者として、戦争のない世界を築くために責任を感じてきた」と英語で語りかけ、「ヒロシマから始めよう」というアップテンポの曲に聴衆は手拍子で応えた。

 夜の集会に先立ち、昼間にはハドソン川そばの公園で野外コンサートが開かれた。四人は、米国の反戦歌手として知られるピーター・ヤローさん(68)とともに「風に吹かれて」などを歌った。

 田中さんら四人は「ヒロシマのメッセージを米国人と共有するためにも継続した取り組みをしたい」と口をそろえた。

【写真説明】野外平和コンサートで、ギターを手にしたヤローさんとともに歌う左から真木さん、原田さん、田中さんと長野さん(右端)=ニューヨーク市(撮影・田城明)


MenuTopBackNextLast