原爆投下を「しょうがない」と発言した久間章生前防衛相が引責辞任した問題で、広島市の秋葉忠利市長は四日、外務省と首相官邸を訪れ、閣僚らが被爆の実相への理解を深めることなどを求める要請書を提出した。
外務省の谷内正太郎外務事務次官あての要望書は、二〇〇一年を最後に途絶えている「被爆者団体と外務事務次官との懇談会」の再開などを求めている。中根猛軍縮不拡散・科学部長に渡した。
首相官邸では、安倍晋三首相あての要望書を官房副長官秘書に提出。閣僚全員が被爆の実相を学ぶとともに、核兵器廃絶に努力することを求めている。
提出後、秋葉市長は記者団に「被爆者への無理解が発言につながった。内閣全体として理解を深めてほしい」と話した。
秋葉市長はこの日、パグウォッシュ会議出席のため成田空港からカナダへ出発するのに合わせて上京した。(金崎由美)
    
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