被爆したアオギリの苗木を国内外に広める活動に取り組んでいる被爆者の沼田鈴子さんの八十四歳の誕生日を祝う集いが三十日、広島市中区のホテルであった。活動を支える市民有志が発行した冊子「アオギリ紀行」第一集も会場で披露された。
冊子にサインをしながら来場者と語り合った沼田さんは「世界から核兵器が無くなる日まで、この冊子を手に訴え続けたい」と意気込んでいた。
冊子はイタリアを舞台に、アオギリ二世が根を張る様子や、栽培を通じた平和交流についてまとめている。会場を訪れた約八十人は、拍手で冊子の発行と沼田さんの健康を祝った。(石川昌義)
【写真説明】完成した冊子を見せながら、来場者と語り合う沼田さん(右)
    
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