アニメ「忍者ハットリくん」などで知られる声優の堀絢子さん=東京都=が7日、原爆投下の翌日に亡くなった少女を描く1人芝居「朝ちゃん」を広島市中区の原爆資料館で上演した。
被爆した少女と、全身やけどで水を求めながら息絶える友人の朝子、朝子の母と兄が登場する約40分の舞台。「その日、広島中が、おかあさんを呼んでいました」「水を、水を…」「かあちゃん、死にとうない」。4役を声を使い分けて演じる堀さんに、観客約200人から大きな拍手が送られた。和歌山県の内海小6年川上裕太郎君(11)は「友達が死ぬのは嫌。核兵器はいらない」と話していた。
軍医だった堀さんの父は広島の原爆で亡くなった。1989年7月から各地で始めた「朝ちゃん」の上演は178回目。堀さんは「広島で原爆の日の翌日に上演するという念願をやっと果たせた。反戦(半千)にかけて500回の上演を目指す」と力を込めた。(水川恭輔)
    
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