「核廃絶 大多数の願い」
秋葉市長が帰国会見
米ニューヨークの国連本部で開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に参加した広島市の秋葉忠利市長は十日、市役所で帰国会見し、「世界の大多数の市民は核兵器廃絶を願っている。国連の場でも世論を尊重すべきだ」と述べ、会議が核兵器廃絶を真正面から論議するよう求めた。
秋葉市長は、再検討会議の冒頭で核兵器の全面廃絶の必要性を訴えたアナン国連事務総長の演説に賛同した上で、「これに従って議論するのが加盟国の良識だろう。その方向で集約されるよう期待する」と述べた。
NPT加盟国の政府代表に「イマジン・ピース(平和を想像してみて)」と訴えたオノ・ヨーコさんについても、秋葉市長は「出色のスピーチ」と感想を話した。その際、政府代表の空席が目立ったことには「泣きごとを言っても事態は変わらない。オノ・ヨーコさんの素晴らしい演説を受け、多くの人が(世界平和に向け)実行に移すことが大切だ」と述べ、同じ場で演説した自らの原稿も市のホームページなどで公開する考えを示した。
秋葉市長は四月二十五日から約二週間の米国とメキシコ滞在中、現地の二十近くのメディアから取材を受けたという。
(2005.5.11)