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球団経営の参考に
「中国新聞・カープALL―IN大賞」(中国新聞社、広島東洋カープ主催)の第五回選考委員会(委員長・多田公煕広島県体育協会会長)が二十七日、広島市中区の中国新聞ビルであった。四月から広島市民球場(中区)で観客の動向調査を実施し、分析結果を球団に提出した比治山大短期大学部の女子学生十人が、八月の受賞者に決まった。
「ドコカラキテ、ドコニムカウカ」と題した調査。粟屋仁美助教授のゼミ生が、四―七月の計六試合で千二百三十四人の声を集めた。交通手段や試合後の過ごし方など十四項目を聞き取り、二十四日、集客策や都心活性化策としてまとめて球団に提出した。
選考委員会では、十八団体・個人の応募内容を審査。ゼミ生の調査に対し、各委員は「机上の分析でなく、カープのため汗を流した姿勢が頼もしい」と一致。委員の一人の松田元カープオーナーも「どこにもない貴重なデータ。経営の参考になる」と感謝し、受賞が決まった。八月二日、市民球場でのヤクルト戦前に、マーティー・ブラウン監督らが表彰する。
同ゼミは昨年度も、若者に魅力的な球場像を探る報告書を広島市と球団に提出。来年度は、新球場ができるJR東広島駅貨物ヤード跡地(南区)周辺の活性化策を考える研究に取り組む予定。リーダーの森山愛さん(19)は「市民球団の存在の大きさを逆に教わった。カープやまちづくりの助けになればうれしいし、受賞は何よりのご褒美」と喜びをかみしめていた。(門脇正樹)
(2006.7.28)
「調査 ファンのおかげ」−表彰式−(2006.8.3)
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