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首相が被爆者との会欠席へ   '02/7/18

 小泉純一郎首相は十八日午後、来月六、九日の広島、長崎各市で の平和式典後に予定されている「被爆者代表から要望を聞く会」に 欠席することを明らかにした。首相は「役割分担がある」として坂 口力厚生労働相に任せる考えを示したが、被爆者団体から批判が出 そうだ。

 首相は記者団の質問に対し、今年の広島と長崎の平和式典出席に 関連して「(昨年に続き)首相として広島にも長崎にも二年連続で 行く。二回行く方が異例だ」と強調。その上で「わたしは厚生大臣 の時にも行っている。厚労相と首相の役割分担が必要だ。何でも首 相がやればいいということではない」と述べ、被爆者代表から要望 を聞くのは厚労相の仕事との認識を強調した。

 平和式典後に行われる「聞く会」は被爆者が首相に要望を直接伝 える唯一の機会で、広島の場合は一九七六年から毎年開催。広島の 被爆者団体側は今年被爆二、三世の援護措置、在外被爆者の補償、 非核三原則の法制化などを首相に要望することにしていた。

 広島県原爆被害者団体協議会の坪井直事務局長は「有事法制の問 題もあるし、せっかくの機会だからと、要望書を準備しているの に」と話している。


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