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「見た瞬間に絶句」 訪米抗議団が帰広 '03/12/19

 広島への原爆投下機「エノラ・ゲイ」の一般公開に抗議するため訪米した広島県原水禁の派遣団三人が十八日、帰国した。

 この日夜、JR広島駅に到着した県原水禁常任理事で被爆者の坪井直さん(78)=広島市南区=は「エノラ・ゲイを見た途端、五十八年前のあの日が走馬灯のようによみがえり、絶句した」と述べた。被爆体験の証言などを重ねた現地での活動については「内容の濃い活動ができた」と振り返った。

 坪井さんは、被爆者で通訳会社経営の小倉桂子さん(66)=中区=や、被爆二世の高校教諭角田拓さん(40)=東区=とともに、十一日からワシントンに滞在。スミソニアン航空宇宙博物館が十五日から、原爆被害の説明抜きでエノラ・ゲイを一般公開したことに強く抗議した。

【写真説明】米国での「エノラ・ゲイ」展示に抗議して帰国した坪井さん(右)たち派遣団(JR広島駅)



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