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■特集 第6陣 メンバー座談会
対話重ね未来探る 村上啓子さん '05/6/26

 核問題の研究者たちの意見は、米国の核政策を知るうえで参考になった。米政府は既存の核爆弾を地下貫通型に改造するなど、核兵器の「維持」といいながら事実上は新しいタイプを造ろうとしている。核軍縮は口先だけだと感じた。

 政府高官らは「核拡散を防ぎ、世界の平和を守るには力が必要だ」と主張した。その言葉通りNPT再検討会議でも、非保有国の軍縮の訴えを無視するような振る舞いだった。世界でトップの核超大国としてのおごりが見える。

 再検討会議に合わせてニューヨーク市内で行われた市民行進では、これまで反核・平和活動に携わる人々が世界から集結した。ただ、顔ぶれを見ると、新しい層が取り込めていない。日本の平和活動も同様だが、はじめから手をつなげる相手とだけ交流を重ねてもだめだ。反対意見を持つ人々と対話し、分かってもらえるように取り組もう。

 今回は原爆投下を正当化する人々とも意見を交わした。共通の歴史認識を持つのは無理なようにみえる。でも、だからといって「過去を振り返らずに未来について話そう」という意見にも賛成しかねる。とことん話して、両者の溝の深さを知ったうえで将来を模索したい。

 訪ねた学校のうち三校に、平和や環境のための社会活動の実践を学ぶ授業があった。日本の教育には欠けた部分だ。日米ともに、次世代が平和について学び、それを行動に移せるように、学校現場や家庭で育ててほしい。

 今回、英語で語り掛ける効果を実感した。現地でも配った被爆者の手記の英訳や記録写真を収めたCD―ROM「ヒロシマ・スピークス・アウト」の普及活動に、一層力を入れていきたい。(談)

 

【写真説明】被爆者 広島市中区出身、茨城県牛久市。68歳


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