中国新聞


市立荏原幼稚園 携帯子機使い岡山県警と交信
無線通報装置で訓練
井原市が全幼稚園・保育園に導入


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 井原市が市内すべての幼稚園と保育園に導入したワイヤレス型非常通報装置を使った防犯訓練が13日、同市東江原町の市立荏原幼稚園であった。同装置の導入は市が進める安心安全のまちづくりの一環。開発したNTT西日本によると、自治体単位では県内初という。

 装置は携帯型の子機と事務所内に設置する親機のセット。子機は縦10・8センチ、横4・5センチ、厚さ1・2センチで重さ45グラム。非常ボタンを長押しすると親機を通じて県警の通信指令室に110番され、あらかじめ録音した施設名と場所を含む非常通報メッセージが流れる。子機から音声で指令室との応答も可能。親機から約50メートル離れた場所まで利用できる。

 装置の導入は、市が本年度一般会計当初予算に盛り込んだ。総事業費は698万2500円で、10月末までに教室数などに応じて13幼稚園(市立西江原幼稚園併設の甲南保育園含む)に子機を計44台、8保育園(うち私立7園)には計47台を配備した。

 この日の訓練は、不審者が侵入したという想定。教諭が首に掛けた通報装置を手にとって非常ボタンを押して通報し、最寄りのパトカーが駆け付けた。

 参加した佐藤勝也教育長は「万が一の時に備えて導入した。子どもたちの安全安心を守るために役立てたい」と話した。(佐藤正明)

(2009.11.14)

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