中国新聞


小中6校8棟耐震化
岩国市本年度 詳細診断は前倒し


 岩国市は本年度、小中学校6校の校舎・体育館計8棟の耐震化工事をする。市は、小中全38校と幼稚園1園の全施設のうち、計107棟について耐震性の詳細診断が必要と判断。2008年度から、詳細診断と必要な耐震化工事を順次進めている。

 市は、15年度までに学校の全施設の耐震性を確保する方針。本年度は、小中8校12棟の実施設計と小中18校25棟、幼稚園1棟の詳細診断も進める。詳細診断は、予定より1年前倒しで完了する。

 本年度の耐震化工事の対象は、実施設計が済んでいる岩国小、麻里布小、美和東小、灘中、錦中の校舎計7棟と岩国中の体育館1棟。鋼板入りのコンクリート製の筋交いを外壁に設置するなどして強度を高める。いずれも7月ごろ着手する予定でいる。

 8棟はいずれも築約50〜30年。麻里布小と美和東小の計3棟を除く5棟は「大規模地震で倒壊などの危険性が高い」とされる国土交通省の耐震性指標(0・3未満)に該当している。

 市は09、10年度に9小中の計13棟の耐震化を終えている。市教委教育政策課は「詳細診断の完了時期を早めた。耐震化工事も着実に進め、早期の完了を図りたい」としている。

 本年度分の総事業費約8億3460万円。耐震化工事は文部科学省の交付金、実施設計と詳細診断は米軍再編交付金をそれぞれ活用する。(酒井亨)

(2011.6.4)


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