中国新聞


シルバー託児、開設10年 海田町人材センター
世代間交流で「元気もらう」


   

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ひまわりランドで子どもに食事をさせたり一緒に遊んだりするシルバー会員

 お年寄りが幼児を預かる広島県海田町シルバー人材センターの「託児センターひまわりランド」が9日、開設満10年を迎える。利用者は減少傾向だが、世代間交流によるお年寄りの生きがい活動として定着した。同日、関係者で記念式をする。

 同ランドは2002年、日の出町の高齢者グループホーム内に開設し、05年度からはシルバー人材センターの移転に伴い中店のビルに移った。利用児は、ピーク時の04年度に延べ2461人あったが、その後、町内の幼稚園の延長保育拡大などもあって減少。10年度は1567人、11年度は1541人となった。

 現在のスタッフは、元保育士や看護師を含む60〜70歳代の女性16人。「子どもと接して元気がもらえる」と口をそろえる。

 週3、4日通う元保育士の瀬尾初恵さん(68)は「自分が子育てしていた時はいらだっていたことでも、落ち着いて対応できる」とほほ笑み、週1日通う松下照枝さん(68)は「家で介護する家族がデイケアに出ている日にセンターへ来る。仲間との会話も楽しみ」と話す。

 定員10人で、予約があれば午前7時から午後9時までの長時間預かりも可能。センターは「マンツーマンに近い状態で手厚く世話できる」とPRする。

 生後2カ月から小学4年生までが対象。基本利用料は1時間525円、月決め5万2500円。(田中伸武)

(2012.12.1)


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