中国新聞


中学保護者と意見交換
矢上高振興会 生徒確保へ要望聴取


 来春、矢上高(島根県邑南町)の入学者が1学年3クラスを維持する基準の81人を下回る可能性が出てきたため、同町などでつくる矢上高教育振興会は、町内中学の保護者から学校の活性化策を聞く初の意見交換会を始めた。高校選びの鍵を握る保護者の声をくみ取ることで生徒確保を狙う。

 同校は普通科2クラス、産業技術科1クラス。入学者は例年100人以上だったが、中学生が減り、2008、10、13年は80人台にとどまっている。

 町内の3中学を来春卒業する生徒は75人で、危機感を強めた町が全3回の意見交換会を企画。中学1〜3年の保護者222人全員に案内状を配った。

 出羽公民館で9日夜あった初回は19人が集まった。石橋良治町長や三宅美明校長が過疎化で多くの入学者を見込めない状況を説明。保護者からは、部活動の施設や指導を充実するよう求める声が出た。

 10日は矢上交流センターで実施。11日は阿須那公民館で午後7時半から開く。同会事務局の町定住促進課は「高校を選ぶときに矢上高を考えてもらえるようにしたい」としている。(黒田健太郎)

(2013.9.11)


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