豪雨禍で特別通学バス運行/広島市

'99/7/9 朝刊

 豪雨禍で県道が崩壊し、バス通学できなくなった広島市安佐 北区安佐町の久地やくすの木台に住む中学生のため、広島電鉄は八 日、高速道を経由する特別通学バスの運行を始めた。二百十六人が 早速利用し、約十キロ離れた安佐町飯室の清和中(松田和彦校長、 六百二十九人)に九日ぶりに登校した。

 くすのき台団地近くの広島道久地パーキングエリア(PA)―広 島北インター―学校近くの広電安佐出張所がコース。当面、十日ま でを予定している。通学バス定期券で乗れ、高速道料金は広島電鉄 が負担する。

 初日は午前七時半の出発に合わせ、生徒たちが久地PAに集合。 バス四台に分乗し、約十五分で学校に着いた。期末試験を受け、ま た久地PAに戻った。二年畑堀衣利奈さん(14)は「普段のバス通学 では約二十五分かかっていた。早くて便利」と喜んでいた。

 広電バスは豪雨当日も久地地区で、帰宅中の清和中四十二人にバ スを避難所代わりに提供している。日本道路公団中国支社による と、災害で今回のような高速道の利用例はないという。

【写真説明】「通学用高速バス」で広島道の久地パーキングエリアに戻ってきた清和中生徒たち


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