関連ニュース
広島の蓄積を平和に生かそう '06/7/25

 ▽核廃絶テーマに広大でシンポ

 核兵器廃絶や世界平和の構築をテーマにしたシンポジウム「核被害をなくすため、広島は何ができるか」が二十四日、広島市南区の広島大医学部広仁会館で開かれた。約百人が参加した。

 国連アジア太平洋平和軍縮センターの石栗勉所長、平岡敬前広島市長、広島大原爆放射線医科学研究所の(原医研)星正治教授、特定非営利活動法人(NPO法人)「ピースデポ」の梅林宏道代表がパネリストを務めた。平岡氏は国家的枠組みによる核兵器廃絶の限界を指摘し、「広島は、国家を乗り越える視点を持たなければいけない」と訴えた。

 星教授は、核実験が繰り返されたカザフスタンなどでの被曝(ひばく)線量調査を説明。「広島の蓄積を平和の発信に生かしたい」と話した。梅林代表は、英国などの市民団体による自国の核兵器更新への反対運動を紹介し、「核兵器廃絶を前進させるのは市民の力だ」と呼び掛けた。

 シンポに先立ち、石栗勉所長が「核問題と多国間協力」と題して基調講演。ソ連崩壊で核保有国になったウクライナやベラルーシが核兵器を放棄する見返りに、ロシアなどが領土保全や武力不行使を約束した経緯を説明し、「北朝鮮が核問題でアメリカに求めている条件と似ており、一つのモデルになる」と指摘した。

 また、国際社会で核問題への関心が薄れているとし、「各国首脳が来日する際は、必ず広島と長崎を訪問するよう地元から国にアプローチを」と提案した。

 平和研究で連携を深める広島大の原医研国際放射線情報センターと文書館、平和科学研究センターの学内三機関が共同で開いた。(滝川裕樹)

【写真説明】核問題を考えるシンポで発言する(左から)星教授、平岡氏、梅林代表、石栗所長


MenuTopBackNextLast