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被爆者思い、平和「イマジン」 広島 '06/8/6

 ▽母を亡くした田村さん、米の友と合唱

 原爆で母親を亡くし、自身も被爆したアメリカオレゴン州在住の田村秀子さん(72)が五日、所属する「ローグバレー平和合唱団」の仲間とともに広島市中区の広島女学院ゲーンスホールでコンサートを開いた。(江川裕介)

 田村さんは原爆投下時、広島陸軍偕行社付属済美国民学校六年生だった。建物疎開に出ていた母親を被爆で失い、自身も現在の西区三篠町にあった自宅でがれきの下敷きになった。

 広島女学院高を卒業した一九五二年に渡米。二年前に同合唱団に入団し、歌で平和を訴える歌声を郷里に届けたいと、同級生らの協力でコンサートを実現させた。

 コンサートでは団員三十八人がジョン・レノンの「イマジン」や被爆した少女を歌った「折り鶴よ広島の空に」など全十一曲を披露。感極まって泣きだす団員もおり、美しい歌声に会場を埋めた観客約四百五十人は惜しみない拍手を送った。

 合唱団は六日午後八時十分から、平和記念公園(中区)の原爆供養塔でも歌声を披露する。田村さんは「懐かしい母校で、原爆で亡くなった方たちへの鎮魂の思いを伝えられて感無量です」と喜んでいた。

【写真説明】平和への思いを込めて歌声を張り上げる田村さん


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