アナウンサーらでつくる「ひろしま音読の会」(森岡三恵代表)が毎年原爆の日の前後に開いている被爆体験記の朗読会に、今年は新たに広島女学院高(広島市中区)の生徒が出演する。被爆体験を伝える活動を受け継ごうと、8月1日の公演に向け、練習を重ねている。
出演するのは放送部の1年生6人。7月中旬から音読の会と合同練習を始めた。原爆で子を亡くした母が心情をつづった手記など高校生には難しい作品にも挑戦。登場人物の年齢や家族構成を考え、話し方や会話の速度を工夫する。「救援袋」などなじみのない戦時中の言葉も、音読の会メンバーから教わっている。
音読の会は「高齢化する被爆者に代わり、思いを伝えたい」と2000年に発足した。生徒たちは昨年、ラジオ番組を制作しようと会の練習ぶりを取材。「自分たちも朗読したい」と希望し、合同公演が実現した。
内田菜月さん(15)は「思いを込めて読むことで、同じ年代の人たちにも被爆体験に興味を持ってもらいたい」と意気込んでいる。
8月1日午後6時、中区の原爆資料館東館で。無料。国立広島原爆死没者追悼平和祈念館Tel082(543)6271。(馬上稔子)
【写真説明】朗読会に向けて練習する高校生ら
    
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