広島市は八日、平和記念公園(中区)の原爆供養塔に安置されている原爆死没者の遺骨のうち、名前が分かっているものの引き取り手が見つからない八百二十三体分の納骨名簿を、全国の自治体などに発送した。十五日から掲示してもらい、遺族から連絡を待つ。
五十音順に並べた名簿には住所、年齢、学校名などを分かる限り記載、「遺族を捜しています」と呼び掛けている。市職員二人が封筒に入れ、各都道府県や政令市、県内二十三市町など、計二千十二カ所に発送した。
市は一九六八年から名簿公開を始め、これまでに千六百十一体の遺族が判明。今年六月には広島市内の女性が名乗り出て、一人の身元が確認された。(岩成俊策)
【写真説明】遺族から連絡があることを願い、納骨名簿を封筒に入れる広島市職員(撮影・山本誉)
    
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